SFと言えばこれ!4巻完結でさっと読めるのにずっと心に残る作品を。
記念すべき一冊目、何にしようかとマンガ棚を眺めましたが…
1冊目はやっぱりこれですかね。プラネテス。
調べたら1999年~2004年までの連載だったんですね。
全4巻ですがめちゃめちゃ濃密です。
そして、5年の間に絵柄変わりまくりですww
さ、早速、私がこのマンガのどこが面白いか、オススメかを語る前に、
何か指標があった方が良いかと思ったので、考えてみました。
あまり項目が多すぎても返って分かりにくいと思うので、
1.ストーリー…ストーリーが練れているか、整合性があるかどうか。読んでて突っ込みどころ満載なのはね。。
2.キャラクター…キャラクターが愛せるかどうか。特定のキャラを推す場合もあるかも(というかそうなるかも…)
3.【そのマンガ独自項目】…「ここが面白いんだよ!」っていう私が思うアピール項目。
4.総合評価…どれぐらいオススメ出来るかです。
では早速書いてみます。
1.ストーリー…★★★★★
2.キャラクター…★★★★★
3.セリフ…★★★★★
4.総合評価…★★★★★
はい、初っ端は大好きなマンガを取り上げたので、もちろん満点です!笑
各項目を見ていく前に、まずはあらすじをwikiから抜粋。
<あらすじ>
時代は2070年代(2075年以降)。人類は宇宙開発を進め、月面でのヘリウム3の採掘など、資源開発が商業規模で行われている。火星には実験居住施設もあり、木星・土星への有人探査計画も進んでいる。毎日、地上と宇宙とを結ぶ高々度旅客機は軌道上と宇宙とを往復し、宇宙ステーションや月面には多くの人たちが生活し、様々な仕事をしている。しかし、長い宇宙開発の歴史の影で生まれたスペースデブリ(宇宙空間のゴミ。廃棄された人工衛星や、ロケットの残骸など)は軌道上にあふれ、実際にたびたび旅客機と衝突事故を起こすなど、社会問題となっていた。
また、地上の貧困・紛争問題は未解決のままで、宇宙開発の恩恵は、先進各国の独占状態にある。このため貧困による僻みや思想的な理由付けによるテロの問題も、また未解決である。
主人公のハチマキは宇宙で働くサラリーマン。主な仕事は宇宙のゴミ「デブリ」の回収作業。いつか自分個人の宇宙船を所有することを夢みている。ゴミ拾いは大事な仕事だと自分を納得させつつ、当初の夢と現実の狭間でこのまま現実を受け入れるか、それとも夢を追い求めるか思い悩む。
(wikipediaより)
1.ストーリー…★★★★★
要するに、ちょっと未来のお話で、人類にとってもっと宇宙が身近になって、それによりゴミ問題が発生しているんですね。
主人公のハチマキは、宇宙ゴミ拾いをしながら、いつか自分の宇宙船で自由に宇宙を飛び回りたいと思っている青年です。
序盤は普通の、夢は持っているけど、そこに向かって本気で努力をしているわけでもない、何か特殊な能力があるわけでもないハチマキが、もしかすると死ぬ可能性のあった事故から本気で夢を叶えるために努力をし、夢を叶えていくまでのサクセスストーリーです。
…と言えば聞こえは良いですが、途中諦めそうになったり、と思ったら狂気とも思える執念で目標に向けて突っ走ったり、燃え尽き症候群みたいになったりと、たった4巻とは思えない密度でハチマキの人生観というか、死生観が変化していきます。
宇宙モノだと宇宙兄弟が人気ですが、同じ宇宙モノでもジャンルが違っていて、こっちはとにかく濃い密度で、ハチマキを通して「人生とは何か?「生きる意味は?」「愛とは?」を問いかけられるマンガだと思っています。
キャラクター…★★★★★
主人公、ハチマキの夢に向かって突っ走る熱さ、危うさももちろん魅力的なのですが、ヒロインのタナベがまた魅力的なんですよね。最初は絵も可愛くないし(w)、ウザいキャラにも見えるのですが、ハチマキが時々途方に暮れるのに対し、タナベは一貫して「愛する事は何か?」を体現してくれています。
その他同じ職場の上司、先輩の脇役にもそれぞれサイドストーリーが展開され、誰一人いなくて良いキャラクターはいないほど、全員愛すべき存在になっています。
セリフ…★★★★★
作者が一番伝えたい事は、「愛について」なんだろうなぁというところで、作中でも「愛」という言葉が非常によく出てきます。
とあるキャラクターの「愛」についての考え方が語られた後、一番最後にハチマキが「愛について」語ります。
最後のシーンを描くために、今までのシーンがあったんだろうなと、そう思えるぐらいに印象的な力の籠ったシーン、セリフになっています。
総合評価…★★★★★
思い返してみても、本当に4巻しか出てないのか!?と思えるぐらい濃密です。
また、もう10年以上前の作品なんですね…今見ても全く古臭くないと思います。
最近、人生がマンネリしてるな~とか、ちょっと迷っている時とかに見ると、何か分からないけど何かやらなくちゃいけない、このままではいられない、と背中を押してくれる作品だと思います。
4巻しかないので、最後のページのために、是非見て欲しいです!